悪性疾患では肝細胞癌にたいする動脈塞栓化学療法(TACE:Transcatheter Arterial Chemo-Embolization)を、時折行っております。
同時に、基本免疫療法、囲い込み療法、血栓塞栓療法(anti-VEGF Ab)を行っています。
腫瘍マーカー癌検診24種です。
AFPとPIVCAIIが上昇する、典型的なHCC(Hepato cellular carcinoma)です。
発癌ウイルスでは、何故かEBVが、危険領域の100%を超えて、140%まで上昇しています。 発癌ウイルスが居る事と、発癌ウイルスが危険領域(100%)を超えて居るのは、意味が全く異なります。 危険領域を超えたら、略、体のどこかに癌細胞が出来て居る事を示します。 危険領域に近づくと、そろそろ、免疫軍が負けつつあり、癌細胞軍に体をむしばむ事を始めさせつつある事を意味します。 Turning point と言う事に成ります。
AFPも、PIVKAⅡも超早期の領域まで下がっております。 AFPレクチンは正常領域まで、下がっています。
2017年12月15日のMRIです。白い領域が肝細胞がんの領域です。
2018年6月6日のMRIです。
外来 消化器内科 性別 M 66 歳
検査部位 腹部、骨盤 肝臓
造影剤 EOB・プリモビスト注シリンジ10ml 大塚生食注50ml(瓶)
臨床診断: 肝Car
検査目的 昆合型肝癌に対して肝動注化学療法および外側区は TACE にて加療後です。画像上、明らかな残存病変ありますか?
所見 前回2019年02月12日のMRと比較しました。
肝臓造影MRI (EOB)
※Multiple HCCに対し、#I TACE (2018/01)、リザーバー留置 (2018/02)
肝S3肝細胞癌病変は消失し同部は限局性萎縮を示しています。
その他の多発病変は概ね縮小した状態でほぼ不変です。
肝内胆管軽度拡張あり、前回と同程度。
門脈腫瘍栓は見られませんが、P4は閉塞しています。前回同様です。
肝門部、傍大動脈領域のリンパ節は前回同様。腹水は見られません。
胆嚢頚部と底部にRAS見られ、腺筋症と思われます。両腎嚢胞多発あり。
その他、腹部諸臓器に特記すべき経時的変化は認められません。
[診断] 肝S3病変は消失