約5年前に、左乳房全摘術を受けその後放射線照射を受ける。
AC4回、パクリタキセル12回、その後ノルバデックス。
2年後、PETーCTで多発肺転移胸膜転移を認める。
ゾラデックス、ノルバデックス、ロゼウスを行うも効果無し。
さくらクリニック博多へ来院。 肝臓、骨への転移があり、超末期で有り、あと1ヶ月受診が遅れていたら、足が象ほどに腫脹し歩けなくなっていたと思われた。御承知のように、肝臓の機能が無くなると、グルタチオンとアルブミンを合成して血管内へ放出をする肝臓の代用臓器が無い事による。下記は実際のDATAです。
上記DATAをグラフにしてみました。
白線はCEA, 点線はCSLEXです。 静癌剤の心臓への負荷を示すNT-proBNPはとくに変化は有りませんでした。 点線のグラフの落ちが悪いのは、Excel で書いた所為です。 順調に経過していて、食欲も落ちる事無く、通常の歩行・行動可能である。
下図は、来院直後と約 190 日目 のPET-CTの影像です。
下記は放射線科専門医の読影所見と診断です。
【所見】
ご紹介ありがとうございます。
PET-CT施行して以下のように診断しました。
1) Liver に FDG の異常集積を伴う mass lesion が散見されます。
S6 の最大の lesion でのSUV-maxはearly phase 5.58、delayed phase 6.05 です。
multiple metastasis の状態と思われます。
これらの程度は前回 (2014.1.27) に比べ著明に縮小しています。
2) 前回PETにて胸腰椎 (Th5,Th10, Th11, L4など) や右腸骨、恥骨、左仙骨翼に見られた FDG の異常集積は消失しています。
rt pleura に沿った集積も不明瞭です。
bone metastasis や pleural dissemination に対する治療効果は CR (complete response)と推測します。
3) 左胸壁に local recurrence を示唆する FDG の異常集積は認められません。
lung field や 1ymph-node をはじめその他の部位にも明らかな異常集積は指摘できません。
これらの部位への metastatic lesion もないと思われます。
以上報告します。
今後もよろしくお願い致します。
【診断】
multiple liver metastasis : PR (partial response)
multiple bone metastasis : CR (complete response)
pleural dissertation : CR (complete response)